検査室の窓から・2
Economic vitality
冨田 重良
1
1県立尼崎病院研究検査部
pp.74-75
発行日 1972年2月1日
Published Date 1972/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541204580
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昭和46年の第21回日本病院学会で‘兵庫県立尼崎病院における研究検査部のあり方’(その詳細は本誌30巻8号108頁に記載)について報告したところ,会場のある先生から"尼崎病院のEconomic vitalityには敬意を表する"とのおことばをいただいた.Economic animalならぬEconomic vitalityとていささか皮肉な発言とも受け取れるが,私は大いにありがたくちょうだいした次第である.なぜならそれは尼崎病院の有するVitalityの経済面からの評価であって,欠陥に満ち満ちた現医療体制下にあってEconomicにしろVitalityのないところによき医療を目ざすエネルギーはないと信じているからである.
公営企業体としての県立病院は,黒字が出ればそれを機械器具の購入など病院の発展のために自由に使いうる体制になっており,また職員数もかなり自由にふやしうるといった点で独立採算制の美点を有している.すなわちよりよい経営状態であればより高い機能を発揮しうるのである.
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