特集 病院外来を点検する
外来患者の受け入れを点検する
榊田 博
1
1日本バプテスト病院
pp.29-33
発行日 1971年12月1日
Published Date 1971/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541204516
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病院の本質とその任務からみた外来のあり方
1.病院外来の本来的姿
病院の任務を病院の歴史的変遷と発展の過程および業務処理機構の特性などの諸点から考察するとき,病院の本質は高度の医療を行なうことにある.病院は,医療を人格をもった人としての基本的権利として,人類に対する愛と人間尊重の理念を基調とする責任ある社会的行為として,生命尊厳と生命力の伸展と活用に向かって,それぞれの条件に適応した生活を与える機能を有し,かつその点で指導性を発揮すべき任務を課せられた施設といえる1).
このように病院の本来の仕事は,医療を与えるために患者を収容し,高皮の医療機械や近代的施設を利川して医療効果をあげ,患者の生活面の全内容にわたって指導・介助することがその本来の仕事である.このように病院の仕事の主体は病棟にあり,医師は自ら病棟におもむいて患者の診療を行なうのが,その本来的な姿である.
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