管理者訪問・29
秋田大学教授兼秋田県立中央病院長 前多 豊吉 先生
車田 松三郎
1
1東北大学
pp.65
発行日 1970年8月1日
Published Date 1970/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541204045
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東北地方には,昨年までは医科大学のない県が秋田県と山形県の2つであった.今年からは秋田県に秋田大学医学部が新設されることになった.今回は新設された秋田大学医学部教授であられる前多豊吉先生を訪問することにした.先生は秋田県立中央病院に長い間奉職され,現在も県立病院長を兼任されておられる.もともと県立中央病院は大学付属病院の性格を兼ねそなえていたところである.
病院の由来をみると,昭和20年4月に秋田県立女子医学専門学校が設置され,付属第一医院(私立小泉病院買収),付属第二医院(秋田県農業会組合病院譲受)を併設された.ところが,22年4月不幸にして校舎を焼失し,22年11月に学校および付属病院を廃止し,秋田県立病院が設置されたのである(楢山病棟,堀反病棟204床).27年12月には国立秋田病院の移譲をうけ,県立の中央病棟が設置(169床)された.さらに29年7月に秋田県立中央病院と名称も改められ(楢山病棟,堀反病棟,中央病棟448床),名実ともに堂々たる病院に発展したのである.現在では一般病床595,結核病床90,精神病床118,計803床という大規模病院と化したのである.
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