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—今村栄一・小張一峰編—「急性感染症の臨床」/—高木俊一郎著—「小児精神医学の実際」
安藤 幸夫
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1聖路加国際病院内科
pp.100-101
発行日 1965年8月1日
Published Date 1965/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541202651
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感染症のダイジェスト
戦後,医学の進歩はめざましいものがあるが,これは今さらいうまでもなく,臨床検査とならんで抗生物質,ステロイド,その他の化学療法剤の進歩によるものである。特に伝染性疾患といわれる感染症においては,ペニシリンに続きストレプトマイシンが一般に普及し,さらに広範囲な抗生物質の発見,新しい化学療法剤の出現に伴い,その疾病の様相も一変してきた。現在,感染症はウイルス性疾患を除く他の大部分のものは,比較的容易に治療せられるようになってきた。序にも述べられているとおり,昔は急性の伝染性疾患といえば法定伝染病が主であったが,化学療法剤および公衆衛生面の発達により伝染病の疫学は大きくかわり,今日は伝染病というより広く感染症として考えられるようになった。感染症は医学の各分野にわたるもので,感染(急性)症としてまとめられたことは誠に機を得たものである。
本書は第一線で活躍しておられる経験豊富な各方面の専門家の分担執筆によるものである。
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