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滅菌の原理と実際(9)
牧野 永城
1
1聖路加国際病院外科
pp.84
発行日 1968年9月1日
Published Date 1968/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541203438
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VI.オートクレーブの操作
オートクレーブにも構造の簡単なものから複雑なものまで種々あるが,ここではサーモスタットを利用した,いわゆる重力型のものについて操作の基本だけを述べておく。
まず給気弁を開くと水蒸気は圧調整器を通ってSteam Jacket (外缶)に入る。初めは滅菌器の缶体(内缶)との間の交通は閉ざされて外缶だけを予熱し,その圧が1-1.5kg/cm2になるのをまつ。つぎに内缶に滅菌材料を正しい配置でいれ扉をしっかりしめる。ついでハンドルを滅菌(Ste—rilize, STR)のほうに回して弁を開くと,外缶の水蒸気は内缶に流入する(インジェクターや真空ポンプ付きのものはこれを動作させて内缶圧を最低圧に下げてから内缶に水蒸気を導入することになる)。温度計が121C°を示してから滅菌時間の計測が始まる。
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