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塩沢総一先生を悼む
大鈴 弘文
1
1東京警察病院
pp.79
発行日 1967年12月1日
Published Date 1967/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541203252
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塩沢先生は大正9年に東大を卒業された。済生会大阪中津病院長の間島良二先生をはじめとして,同年生れの同級生の方で,まだ病院の管理,診療の第一線で闘志満々と活躍されている方の多いことを知るにつけても,先生が73歳でご逝去になったのはむしろ早死が惜しまれる。
卒業後約10年,稲田内科教室で勉強され,その間静岡地方に流行する秋疫の病原体レプトスピラの発見者の一員になられたことは,学者として何ものにも代えられない大きな名誉である。坂口先生の序文がある稲田竜吉著「黄疸出血性レプトスピラ病,ワイル氏病」(昭和26年4月,日本医書出版)の巻末に秋季レプトスピラ病(七日熱,秋疫,秋熱,作州熱,波佐見熱,アッケ病,用水病)と題して塩沢先生の総説があるが,レプトスピラ病文献として,永久に残るものと思われる。先生は浜名湖畔における野外研究の楽しさをくり返して話されたものである。
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