特集 病院と事故
看護の事故
大野 菊衛
1
1順天堂病院
pp.26-28
発行日 1967年11月1日
Published Date 1967/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541203219
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最近病院事故がつとに増加してきているようである。病院の事故といえば,そのほとんどが看護関係で関連分野がことに広いと思われる。そこでいままでにあった問題の主なものを拾ってみると次にあげるようなものが目立っているようである。
誤薬注射,誤薬浣腸,新生児のいれかわり,火災,盗難,精神科患者の逃亡,自殺など,いずれも未然に防がなければならない,むしろ防げるものばかりで決して不可抗力なものではないと思う。災難は忘れた頃にやって来るというが本当にそのとおりで,過去何件か不幸な事件が起きているにもかかわらず,忘れた頃にまた同じような過ちがくりかえされている。なぜだろう。ここで私たちはその原因となるものは何か,あるいはどこにあるのかについて,堀り下げてみる必要があると思う。
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