特集 夜間の医師の当直
当直医から各職種への希望
古屋 暁一
1
1国立東京第一病院内科
pp.29-32
発行日 1967年7月1日
Published Date 1967/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541203126
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
「医師の当直」は,平素われわれのもっとも身近かにおかれている問題でありながら,「当直料」以外に関しては存外と無関心である。いや,関心はあっても,主題のごときに対し医師仲間で論議が交されたということをあまり聞かない。また,医師の当直に関する文献もあまり見当らない。病院管理学がわが邦でも大いに進展しつつある今日であるが,「当直の問題」は意外に盲点であったのかもしれない。
文献がないとなると,やむをえないから私たちは自らの体験から割り出して一文を草することとなるが,個々の病院における事例を挙げていえば近視的弊に陥る危険があり,これを避けようとすれば自然と抽象的論述となる。中間を狙えば論旨の焦点がぼける懼れがあろう。平素,臨床に専念する筆者らにとっては洵に困難な課題であるが,このペーパーが読者各位に多少とも資すところあらば,望外の幸というべきである。
Copyright © 1967, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.