病院の広場
S病院小児科の日曜当直の悩み
木下 正一
1
1賛育会病院
pp.13
発行日 1967年6月1日
Published Date 1967/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541203098
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日曜,祭日のわが病院の小児科では,その日に出番に当った医師のだれもかれもが,みんな口をそろえて「これではたまらない」と悲鳴をあげる忙しさである。医師がそうなのだから,看護婦たちもそうに違いない。
わが病院は,東京都内で地域的にいうと,いわゆる小児人口が割に多い区内にある。したがって地域内には,たとえ小児科専門ならずとも,小児診療をやっておられる先生方は,平日には決して少なくない。しかし,これはあくまでも平日の話で,日曜,祭日となれば話が変る。なんといっても今日このごろの時勢であるから日曜とか祭日になると,多くの先生方は,ほんのわずかの例外はあるとしても,みんなことごとく「本日休診」の札をかける。その結果として,いわゆる小児急患が,いつものかかりつけの門がかたく閉されているからと称して,近所の大病院の門を叩くことと相なるわけである。
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