特集 物品補給と倉庫管理
物品管理における内部牽制問題
落合 勝一郎
1
1聖路加国際病院
pp.27-31
発行日 1966年10月1日
Published Date 1966/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541202959
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はじめに
一般に,病院で使用,消費する物品は,薬品・注射薬・衛生材料・X線フィルムなどの診療用消耗品,注射器・体温計・シャーレ・薬包紙などの医療用消耗品,そのほか多数の看護用品,および生鮮食料品・瓶缶詰・調味料などの給食材料,陶磁器など給食用用品,重油軽油石炭など燃料,毛布・シーツ・布団などの寝具用品,ユニフォーム・ガウン・カーテンなどリネン用品,鉛筆・ノート・インク・伝票帳簿などの事務用品,診療記録などの印刷物,木材,ペンキ,配線配管用資材など実に多種多様で,種類にして,5,000種から6,000種に達する。また金額にして,患者収益の30〜40パーセントを占める。特に近年は健保料金の改訂を上廻る一般物価高の傾向がいちじるしい。そのほか,医薬品購買額増大の傾向も顕著であって,これがますます対患者収益比率を悪化してゆく。
このように,病院で取り扱う物品は,金額・種類・量ともに膨大で多彩であるから,請求,入出庫,保管,払出し,運搬などに付帯する事務手続も,よほどしっかりしていないと,単純な事務の不手際によって,まちがい,誤り,過失をおこしやすいし,また,時には故意の不正もおこし得る可能性もあり得る。
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