特集 病院外来のあり方
病院外来予約制度
左奈田 幸夫
1
1国立埼玉病院
pp.38-47
発行日 1966年8月1日
Published Date 1966/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541202905
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緒言
よくいわれる"待ち時間2時間,診察1分"などといわれるコトバは,いかに長く待たされているかの代表的コトバである。私の調査では,実際に医師が診察行為をしている時間は,初診で1人平均6.1分,再診で4.6分であった。しかし待ち時間があまりに長いために,これだけの実診察時間くらいでは,かえって1分くらいにしか感じないためにおきたコトバであろう。
増加する病院外来患者をなんとか調整できないものか,うまくゆけばある程度制限の目的も達しうるかもしれぬと始めたのが,この予約制度であった。始めてみると診療は早く終わり,患者は喜び,病院運営上多くの利点があり,かつ費用は少なくてすみ,またどの病院でも容易に行ないうるし,しかもやりようによっては患者の増加策も減少策もとれる。
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