霞ガ関だより
保健行政におけるADP—WHOの会議から
E.N.
pp.94-95
発行日 1966年2月1日
Published Date 1966/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541202795
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医学ないし公衆衛生の領域における電子計算機の利用については,かなりの国ぐにで導入され,その面については本誌でも再々ふれられているが,WHOヨーロッパ地域事務局でもその重要性を認め,公衆衛生行政官に計算機による業務の今後の発展性を認識させるため「保健行政における自動化データ処理システム応用に関する会議(Conference on the Application of Automatic Data Pro—cessing Systems in Health Admini_stration)」を1964年11月17日から21日までの5日間コペンハーゲンにて開催した。その速報がWHO Chronicleに掲載されているので,その内容を紹介しよう。
医学は科学であると同時に,ある点においては産業の1つということができる。病院の施設・設備に巨額の投費を必要とし,そこに働く人員もかなりの数に達し,それらを動かす管理組織も複雑多岐のものとなっている。科学的な面でいえば,医学は絶えざる研究努力を必要とし,一方では開業医などによって貴重なデータが年ねん生み出されている。したがって,他の通商産業面で大きな恩恵をうけたオートメーションを医学の面で応用しないという手はないのであるが,残念ながらこの面での応用はやや遅れているということができよう。
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