特集 病院の薬局
病院診療所薬局の人員およびその配置
上野 高正
1
1虎の門病院薬局
pp.14-22
発行日 1964年8月1日
Published Date 1964/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541202396
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病院診療所薬局の人員といえば,すぐに医療法施行規則の,「調剤数80またはその端数毎に1名」を思い出す人が多いかもしれないが,それは決して「薬局」の人員に関する基準ではなくて,「調剤」に従事する薬剤師の数に関する基準なのである。わが国の病院診療所において,どこででも共通に薬剤師が行なっている業務は「調剤」であるので,それに関してだけ規定したものであろう。現実には,調剤業務のほかに,まだいろいろと薬剤師にやらせた方がその施設として有利となる業務をあわせて,薬剤師を基幹とする編成の一分科に行なわせていて,その分科を通称「薬局」または「薬剤科」などと呼んでいる。そしてこの「薬局」には,今のところ定形はみとめられない。
およそある部門の所有人員は,その部門へ与えられる業務量と,それについての一人当たりの処理能力との相互関係から決まってくるものであるが,薬局所要人員についても同様である。そこでまず薬局所要人員に影響を及ぼす要素から考えてみることにする。
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