特集 空気調和
未熟児室の空調—とくに感染症との関係について
巷野 悟郎
1
,
宍戸 哲男
1
,
伊藤 宏
2
1市立札幌病院小児科
2市立札幌病院小児科施設
pp.25-31
発行日 1964年7月1日
Published Date 1964/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541202381
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はじめに
未熟児室管理でまず取りあげなけれならないのは感染予防の対策である。すなわち,未熟児室が一般病室と隔離されていること,未熟児室内の空気調整が完全に行なわれていること,哺育者が感染予防に対するじゅうぶんな知識をもって,感染予防の措置を行なうことなどである。
これらのうち,未熟児室内の空気を常に清浄に保つための空気調整は,未熟児室を管理するうえにもっとも基礎的な事項と考えられる。われわれの病院では,昭和32年以来20床の未熟児室を運営しているが,昭和37年に空気調整のための設備を設けて以来,とくに感染症が減少したという事実は,このことを裏づけしているといってもよいであろう。
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