特集 病院のPR
地域社会に対する病院のPR
宮坂 忠夫
1
1国立公衆衛生院衛生行政学部衛生教育室
pp.14-18
発行日 1964年5月1日
Published Date 1964/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541202340
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はじめに
編集部からのご依頼では,地域社会に対する病院のPRについて書くようにとのことであるが,テーマについて少々わかりにくい点があるので,それから始めさせていただこう。
まず,ここにいう地域社会とは一体何をさしているのだろうか。地区組織活動などの場合には,一応まとまりのある地域とそこの住民というほどの意味であるが,病院がそういう意味の地域のセンターにふさわしい所にあるとは限るまい。また行政上の市町村をさしていることもあろうが,市町村に二つ以上病院があることも少なくない。そこで,いわゆる"診療圏"のようなものかとも考えたが,これは病院の大小によって異なってくるし,保健所の管轄区域のように,はっきりしたものでもない。ちなみに,この特集の他のテーマをみると,おそらくこのテーマに対応するものとして,"病院内のPR"というのがある。従って,地域社会に対するとは,院内に対応して"院外"という意味に考えたい。はじめから面倒なことをのべたが,病院が本気でPR活動をするとしたら基本的な考え方として大切だと思う。
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