座談会
所得倍増論と病院経営
中鉢 正美
1
,
守屋 博
2
,
平賀 稔
3
,
石原 信吾
4
,
吉田 幸雄
5
1慶応義塾大学経済学部
2国立東京第一病院
3聖路加国際病院皮膚科
4虎の門病院
5病院管理研修所
pp.54-64
発行日 1961年1月1日
Published Date 1961/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541201755
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所得倍増とはなにか
吉田きようのテーマは,自民党が政策として大きく掲げている「所得倍増」でありますが,これについては,他の党もそれに近いような意見を出しているようにも伺います。しろうとが感じますと大変景気のいい話でございます。ところでただいま病院争議ブームということで,財政的にも非常に逼迫をしております。また患者さんのサービスにしても,この状態でいいのかどうかと,経営者側はあやぶんでいるわけであります。10年後は,そういう危惧は全くなく,非常に気持よく患者さんを収容し,職員の生活も豊かになつて,患者さんのために働けるという希望が持てるように思えます。
まず一番最初に,所得倍増というものの理論の裏づけなんですが,その辺を経済学者の中鉢先生から,しろうとにわかりやすい解説をお願いしたいと思いますが。
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