特集 大学病院
座談会
大学病院の運営
吉田 幸雄
1
,
上月 実
2
,
守屋 博
3
,
松田 豪一
4
,
斎藤 忠夫
5
,
橋本 仙一郎
6
,
森山 豊
7
1厚生省病院管理研修所
2神戸医科大学附属病院
3国立東京第一病院
4名古屋市立医科大学附属病院
5山口県立医科大学
6関西医科大学附属牧野病院
7東京大学医学部附属病院分院
pp.280-295
発行日 1960年4月1日
Published Date 1960/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541201645
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吉田 先生方にはお疲れのところをおいで頂き有難うございます。丁度先生方がお集まりなさいました機会に,大学病院の問題を採上げて見たい,こういうことでお集まり頂いたわけでございます。普通の病院でもなかなか問題がありまして,そう簡単に割切れないわけでありますから,特に大学病院となりますと,大学との関係で問題が更に複雑化している。従つてどういうところで考え方を整理して行つたらいいか,なおまた只今の健康保険の診療報酬と大学病院という関係で,大学病院の財政的の面でもいろいろ制約が加わつている,というような実情でございます。従つて今後大学病院はそれを切抜けて,本来の使命を達成するのにどういう風にしたらよいか,こういう問題にも直面しておるのでないかと,思われるのです。そこでこの座談会ですが,今晩それがすつぱりと,お話合で結論が出るかというとそんな簡単な問題でもないように思われます。大学病院は,一般の院病といろいろ関係がございますから,大学病院が今どんな問題を持つているか,というような点をお話頂いて読者にその点を理解して頂くという風にお話を進めて行つたらいかがと思つております。そこで最初に短刀直入財政問題から参りましようか,先ず他の病院と違うところは,組織の問題だろうと思うのです。
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