シンポジウム
病院における看護業務のあり方について
林 塩
1
,
重松 智子
2
,
松垣 忠国
3
,
美野 千代乃
4
,
橋本 寛敏
5
,
広川 与吉
6
,
納所 孝
7
,
武田 鵜城郎
8
,
内野 梅子
9
1日本看護協会
2八幡製鉄病院
3大原厚生園
4聖マリヤ病院
5聖ルカ国際病院
6今津赤十字病院
7朝日新聞厚生文化事業団
8済生会福岡病院
9福岡県連合婦人会
pp.681-693
発行日 1958年8月1日
Published Date 1958/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541201401
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林 看護のあり方は,非常に慎重な考慮を要する問題なのではないかと考えます。病院の機能といたしましては,病院に患者さんを收容することによりまして,医学の知識と看護の技術をもつて,患者さんの早期の回復を望みたい。それから,再びそういう病気になりませんための保健指導ということが,病院に課せられました非常に大きな使命のように考えます。昔から病気がなおりますのは1に管理,2に薬ということを申しております。しかしながら,看護婦の業務が果してその目的が達成されるようなあり方に置かれているかどうかにつきましては,検討を要することだろうと存じます。もちろんこの早期回復及び保険指導につきましては,経済上の問題,病院の従来の伝統的なあり方,病院管理,看護管理の問題,その他病院の職員看護婦を加えた人たちが看護のあり方についてはつきりした認識をもつているかどうかというような,いろいろな問題をめぐりまして,病院が達成せねばならない使命を,看護婦が必ずしも担つてそれを完璧にしているとは申されないとは存じます。従いまして病院における看護業務のあり方に検討を加えまして,これの改善,向上をはかりますことは,病院管理の上からもゆるがせにできない問題であろうと考えます。
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