病院長プロフイル・56
佐田外科病院長 佐田正人氏
pp.524
発行日 1958年6月1日
Published Date 1958/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541201376
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病院グループのよきリーダーとしての先生の存在は大きい.県病院協会の創設に当り,私設病院の代表として,又官公立病院の立場のよき理解者として大きな支柱となり,今日迄副会長として勤めて貰つている.「病院協会が大資本を背景にした数百ベツドを擁する大病院の管理のみを対象とするならば,私設病院はそつぽを向くであろう.近代病院と云うのは何も大病院のみを指すものでなく,中小病院の管理方式にも近代化の必要がある.むしろわが国では中小病院の管理こそ重要ではないか。大病院の管理方式をそのまま中小病院の管理にあてはめてもこれは無理である.病院は最近大資本経営移行の傾向にあるが,大病院の良否はその病院機構に負う所が大である.中小病院では院長個人の頭脳によつて左右されることが多い.特に私設病院では今迄のやり方にも大いに反省研究しなくてはならない面がある様に思う.院長個人で管理出来る範囲も限度がある.どうしても病院の管理機構を考えて見る必要がある.新しい時代に沿つた病院経営と云う事は研究され,好い面はどしどし取入れるのにやぶさかであつてはならない.病院管理を目的とする協会がそう云う意味で,単に大病院,或は官公立病院の集りであつてはならない.中小病院特に私設病院も参加して共に研究して行つてこそ協会の意義もあるものと信ずる.」これは私設病院部会での先生の挨拶に述べられた事であつた.
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