特集 病院事務の合理化
病院の庶務関係事項の現状と批判
石原 信吾
1
1病院管理研修所
pp.329-339
発行日 1958年4月30日
Published Date 1958/4/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541201356
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まえがき
本年度病院学会の宿題報告のテーマは「病院事務の合理化」であつたが,そこで追及せられた問題は,各部門とも,個々の作業事務乃至その組合せの能率化の問題よりも,寧ろそれに先行する事務内容乃至手続そのものの妥当性の問題であつたようである。私の担当した「庶務部門」では,事柄の性質上,一層そうした問題の取上げ方をせざるを得なかつた。その為,研究方向は「事務の合理化」というテーマとは若干そぐわないようなことになつたが,広い意味での「合理化」という風に考えて理解願えればと思う。
今回の研究では,われわれは,先ずわが国病院事務の「斯くある」ところの現状を検討することから,「斯くあるべき」当為の姿を探ろうとする方法を採つた。従つて,方法論から言つても,本研究は未だ緒についたばかりであつて,問題はすべて今後に残されていると言える。本稿も,実はそうした段階に於ける研究の序論的報告に過ぎないわけである。調査病院の種類や数等については他部門の場合と同様であるから,ここには略す。
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