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研修所だより
岩佐
pp.63
発行日 1955年12月1日
Published Date 1955/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541201044
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開設者対象の第56回研修会が終つたのは10月20日でありました。我が国病院にはGoverning Boardと言われる様な組織があまりなく,開設者と言う範疇が明瞭を欠いた点もあつて,従つて講義の焦点もぼやけ十分所期の成果をあげ得なかつた様でありました。開設者は本来病院を利用する一般社会人を代表して病院の大方針を決定するものであり,院長はその大方針に従つて実際の管理運営を行うものでありますが,人事権やその他色々の点で権限上の問題もあり開設者側に新しい病院のあり方を十分理解して頂くことは是非必要でありますので,我々としては今後共この種講習会を引続き行いたい気持でいます。或は講習会と言う形でなく懇談会哉は御意見拝聴会といつたものとしてでも,本当に実権を持つている開設者と我々との意志の疏通を計りたいと思つています。
次いで第57回研修会は病院長を対象として11月10日から17日まで開催されました。国立東京第二病院をはじめ国立9施設,自衛隊病院2ヵ所の外主として公的病院から合計39名の出席者でありました。次第に研修所で話している様な体制が地方の病院でも広く実行され一般的な考え方も変つて来ているので,研修会に出席して来たがあまり目新らしいこともないと感じられた方もあつた様です。
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