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大学病院の建設計画展望(1)—北大附属病院の卷
小林 秀弥
1
1文部省施設部工営課
pp.71-74
発行日 1955年5月1日
Published Date 1955/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541200960
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国立大学の附属病院は全部で19ありましてなお2〜3ヵ所増えんとする傾向にありますが,そのいずれもが永久建築への建設途上で道草を喰わされたり,旧態依然として腐朽甚だしき木造建築のまま放置されたり,臨床学科講座などの増設があつても在来の坪数の中へおし込めさせられたり,或は壊滅的戦災を受けたまま極く一部の復旧でお茶をにごされたままで放置されていたりしていてどの病院でもこのままではその使命達成が不可能な様な困つた状態にあるのであります。
一方に於て大学病院には特別会計制度による独立採算制が近く行われる由が放送されて,教育と研究にのみ重点を置いて病院の合理的経済的運営を度外視した在来の各科割拠主義のやりかたでは無駄ばかり多く各病院の管理運営費が嵩んで研究費を喰物にせざるを得ない様な結果を憂慮する声が起つて来たのであります。
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