--------------------
研修所だより
pp.75
発行日 1954年12月1日
Published Date 1954/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541200906
- 有料閲覧
- 文献概要
9月6日から4日間の第一回医事係講習会がすんで9月16日から23目まで予定通り医療監視員の講習会が開かれました。これは例年通り医療監視の採点基準について厚省医務課の高橋技官が詳細に説明しその前後に一般的な関係法規の説明と病院管理の総論的講義とを行いました。医療監視の制度も終戦まもなく病院の建物も破損して汚れており,食糧事情も悪くて,なかなか清潔に保つことも出来ない様な時代から始められすでに数年になります。その間一般経済状態が安定し社会が落着いて病院に対する関心もたかまり全国各地の病院が見違える程清潔にもなり立派な新しい病院も出来て来ました。こおした事態に対して医療監視の制度が果した役割も決して少くなかつたと思います。ただ今日同じ様なやり方を相も変らず続けていることの可否については既に前にもふれた所で問題があると思います。今回の講習会では採点の実地演習はこれをやめ,必要な設備や器具の具体的内容について知識を深めることに主眼をおいた病院見学を行いました。
次いで9月28日から10月5日まで総婦長の講習会を開催しました。北は青森南は宮崎から名集りました。なお北海道の札幌鉄道病院から本講習会に参加しようとして上京中であつた総婦長広島きくいさんは洞爺丸で遭難したと聞き及んでいますがここに哀悼の意を表しておきます。
Copyright © 1954, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.