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フイリツピン及び台湾を見て—WHO地域委員会參列記
曾田 長宗
1
1厚生省医務局
pp.2-6
発行日 1954年12月1日
Published Date 1954/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541200895
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1.WHOの第5回西太平洋地域委員会
本年9月の10日から16日まで1週間に亘つてWHO世界保健機関の第5回西太平洋地域委員会がフイリツピンのマニラに開催され,私と厚生省弘報連絡課長の斎田氏とが,日本代表としてこれに出席致して参りました。今日のように世界各国間の交通,貿易等も盛んになり,文化の交流も繁くなつて来ると,一国内の国民の健康を保持,増進することも,一国の努力だけでは足らず,各国が力をあわせ,知識や技術を交換し合つて行かなければ,その目的を達成し得ないようになりました。WHOはこのような目的で生れた国際協力の機関でありまして,毎年World Health Ass-enbly世界保健総会という会議を開いて年々の事業計画を立て,予算を決定しているのであります。
WHOはこのような事業を円滑に実施するため,世界各国をアフリカ,アメリカ,欧羅巴,東地中海,東南アジア,西太平洋の6地域にわけ,地域毎に委員会を作つて総会にかける地域内の事業計画や予算の原案を作り近接各国の連絡,協調を密にするよう努めているのであります。
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