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研修所だより
岩佐
pp.58
発行日 1954年9月1日
Published Date 1954/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541200868
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昭和29年度第一期長期研修科1ヶ月のコースは7月14日をもつて無事終了しました。講議時間割並びに出席者の状況については前回報告しましたが北海道の東川村病院から中途から1名加つて熱心な勉強のうちに終りました。今回も前回と同様病設備協会加入のベツド及び厨房製造会社を見学しましたが,そのほか始めての試みとしてホテルの見学を行いました。ホテルは超一流の帝国ホテルを見ました。ここも病院と同様客扱いをする所で会計,洗濯,給食等はどちらも同じ性格を持つているわけです。会計においては伝票を縦横に駆使して客がいつ出立を申し出ても時をうつさず請求書が提出出来る点病院より可成り迅速である様に見えました。これは金を取ることが目的で人手をおしまず伝票を行つている為で病院でも今すこしこれを真似るならば請求洩れと書う様なことは自然なくなると思います。
給食施設はホテルにとつては非常に重要で構造上からいつてもこれを中心に配置しその周囲に大食堂,小食堂その他関係ある施設が並んでいます。ちよつと工場と言つた感じで46時中活動しています。予約なしで注問に応じてどんな料理でもそくざに作られます。病院でもこんなになつたらどんなによいだろうと思います。もつとも費用の点が問題です。
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