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研修所だより
岩佐
pp.53-54
発行日 1954年3月1日
Published Date 1954/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541200789
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1月26日(火)より2月25日(木)まで1ヵ月間に亘つて昭和28年度第二期研修科が開催されました。出席名は15名で,内11名は医師,4名は事務長,医師の内2名がカトリツクのサナトリウムの団長の尼さんでした。講義はぎつしり充実していましたが全員非常に熱心でありました。病院の種類も上記サナトリウムのほか国立病院,国立療養所,県立病院,市立病院,労災病院,私立病院と多種多様でありましたが,クラスもよく纏つていました。守屋主事のサジエスチヨンもあつたのですが,開講後まもなくクラスの中から民主的に総代,副総代及び書記が選出されて色々な世話をやいたり,研修所側と講義の内容ややり方について交渉したりしました。従来講義終了まぎわに感想録の提出をもとめて後の講習の参考とすることは行つていましたが,今回の様に一週間が経過した所で受講者側からこうした意見が提出されたことは始めてでありまして,後の講義に大変参考になりました。
従来の長期研修科の経験では講義の前半では受講者側からある種の抵抗を感ずると言うのが講師の側の感想でありましたが,今回はあまりそうしたこともなく,始めから研修所の理念に同感される向きが多い様でありました。これは来られた方々の性格にもよることと思いますが,やはり一般的に病院管理に対する認識が次第に改まつて我々の考えたり話したりしていることが世間に通用する様になつて来た為であろうと嬉しく思いました。
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