--------------------
アメリカの病院を視る
小西 宏
1
1厚生省医務局国立病院課
pp.17-21
発行日 1953年3月1日
Published Date 1953/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541200613
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
こちらへ参つてつくづくアメリカという国の大きいことを思い知らされました。病院に関したことだけでも制度や方法が州によつて違うので日本的な感覚では全体を正確に把握することがなかなか困難です。各州が夫々の個性をもち,好き勝手なことをしているので,日本の県の様な積りでいるととんだ誤解をしてしまいます。それで,始めに,私が訪れた州名を挙げ,それらの州では斯うだということにしておいた方が間違いがないと思います。
North Carolinaはかなり広く州内を歩きましたから一番よく事情に通じ得ましたが,その他はWashington D. C., Maryland Baltimore IllinoisのChicago, MinnesotaのRochester MassachusettsのBoston之だけが私の訪れた地名です。従つて中南部及び西部は全く知らない訳です。訪れた病院の数はCounty Hospital及びそれに類する小病院(100床迄)が約20,teaching hospitalとも称すべき医学校とCon-nectionをもつた大病院が約15,結核療養所及び精神病院が各1ヵ所ということになります。
Copyright © 1953, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.