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見學記—中央材料室
今村 榮一
1
1厚生省病院管理研修所
pp.41-42
発行日 1952年11月1日
Published Date 1952/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541200559
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Central supplyを中央材料室,中央補給室などという名稱ですでに實施している病院も少くないと思う。中央材料室のあり方はいろいろあると思うが,私たちは東京都立廣尾病院をおとずれ院長の原先生から親しく中央材料室のお話を承わつたのでその見學記を記してみたいと思う。たゞはじめにお斷りしておきたいのは,原先生は廣尾病院の中央材料室をモデルとして示されるお考えは全くなく見學記などむしろ御迷惑のことと思われるが私たちが勝手に見たまゝ聞いたまゝを記してみることにしたにすぎないのである。
東京都立廣尾病院は240床の綜合病院である。案内を乞うと院長先生みずから中央材料室へでかけて説明して下された。「赤十字病院では昭和21年の夏に作つており私のところがはじめではないのですが」とことわられ,「作らなければならないものだとは知らなかつたが,作つてみたら實に便利なものです」とはじめに結論を出される。はじめはどんなものか見當がつかず1年ほど檢討をしたが,豫算が通つてやつと25年の1月から仕事を始めたのだそうである。アメリカ人が實際にやつでいるところをみようと舊同愛病院に行つたところ,こゝでは看護用品の倉庫のようなものであつて考えていたのとは全く違つていた。しかし第49病院では又別のやり方をしており,大體それを見本にしてはじめたのだそうである。
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