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病院管理學講座の運營について
篠田 糺
1
1東北大學附屬病院
pp.87
発行日 1952年6月1日
Published Date 1952/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541200497
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病院管理學講座開設の動機については前號に述べたように,初めは大學病院の改善を目的とし,專任院長を置くことの困難な實情から,その便法として考えられたものであつたが,愈々これを開設する段階に達して,運營の場合を考えてみると,院長と講座擔任者との關連がいろいろと問題となる。
專任院長がなくて從來のように2〜3年毎に選ばれる院長が講座を分擔し,助教授級の專門家を招いて管理部長のような地位を與えて,分擔してやつて行くことにすれば,院長はよい補佐役を得て,その方面の研究と教育を一任することもできて,助かるだろうが,事務部長以下との關係が多少面倒になる惧れがある。ことに永久に助教授であつては優秀の士を得ることができない。教授にすると,その後2〜3年毎に改選される院長との關係が,必ずしもうまく行くとは限らない。改革についての意見が院長に用いられないと管理部長は面白くもなく,管理部長が浮いた存在になるかも知れない。
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