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研修講義録の發行を希望
米持 栄次郎
1
1国立高田病院庶務課
pp.44
発行日 1950年12月1日
Published Date 1950/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541200250
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医務局内に研修所を設けられたことは日本医療機関の大きな進歩であると共に医療機関運営責任者にとつては緑のオアシスとも言えるであろう。
扨てこのオアシスを全国病院療養所3,733施設の管理者に一刻も早く伝達することは,それだけ日本医療機関の充実発展に至大な效果をもたらすものであるから,この研修をどんどん実施してほしいのであるが,如何にせん研修所員は少数であり所属講師が沢山居るようであるが何れも兼職であつてみれば研修所側も手が廻らないであろう。また,受講生の方も院長所長は重職にあり意の如く,受講できない。院長所長だけでも年間5回実施するとしても50人宛とみて250人というわけで何年かかゝる。副院長にも必要だ事務長にも必要,又将来事務長となるべき事務員にも受講さしたいということになれば,この事業を田舍の列車2輌位の鉄道の改札口に譬えるとよい例であるが或目的へ同時にゆきたいという旅客に対して改札をしても同時に乗れないので残りの客は次の列車,その残りは次の列車に乗車することとなるように,同時に向上さしたい事業が遅いものは何年か後にならねば教養の機会を得られないことになるのである。
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