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日本に於ける病院建築の實際(その2)
小林 仙次
1
1小林建築設計事務所
pp.34-39
発行日 1950年3月1日
Published Date 1950/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541200110
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病棟篇
II 病室補遺
J)総室(Wrrd)論
現在日本に於ける,病院管理上建築に関係のある問題は,管理方式の劃期的な改革と共に,実に多数の問題が山積しているが,なかでも病棟単位問題に関連して,患者を如何にして総室へ誘致するかが,われわれに与えられた課題中の大課題である。
尤もアメリカの最近といつても,ここ十数年来の傾向として,単独病室が,漸次増加しつつあるとのことであるが,建設費の面から,管理上,治療上の面から,看護能率の面から,其他あらゆる面から結論として,わが国に於ては総室が要求せられているから,われわれは如何にすれば,わが国民性にマツチした総室が出来るかを,工夫設計しなければならない破目に追い込まれている。
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