連載 医療者からみた高齢者の「こころとからだ」・3
図形化試案による臨床的ケアへのヒント
高齢者の生活環境と「こころとからだ」を考える会
pp.727
発行日 2014年9月1日
Published Date 2014/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541102861
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前回は精神的障害度と身体的障害度をもとに,高齢者施設入居者の「満足度」を図示してみた.精神的障害の程度をY軸に,身体的障害の程度をX軸に取ることで表れる三角形の形,面積で「満足度」を表したものである.今回は図形化の試みを展開させ,精神的障害と身体的障害のそれぞれの程度をY軸上に置き,入居者の今の生活における心境をX軸に置くことで生活の充足の程度,つまり満足度を考えてみた(図1).
例えば,精神的障害度,身体的障害度がともに最も軽度場合,入居者の心境は比較的良好であると考えられる.するとX軸上のプロットは最大値となりうることが想定され,入居者が心身ともに充足している状態がうかがえる.この状態のときに表示される三角形は正三角形の最大面積を持つ.
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