連載 病院勤務者のための論文作成入門・5
論文執筆(後編)―考察・抄録の検討
松田 晋哉
1
,
福留 亮
1,2
,
村松 圭司
1
,
藤野 善久
1
,
久保 達彦
1
1産業医科大学医学部 公衆衛生学教室
2公益財団法人慈愛会 事務局経営企画室
pp.396-399
発行日 2014年5月1日
Published Date 2014/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541102783
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
前回は福留さんの論文の前半について,皆で検討しました.今回は論文の後半である「考察」と論文のまとめである「抄録」についてcritical readingを行います.
考察を書く際のポイントである「6C」に沿って検討をしていきます(Clarify,Compare and contrast,Contemplate,Contribution,Cons,Conclusion.詳細は本連載第3回参照).
時々,論文の内容は良いのに抄録を軽視している論文の査読を行うことがありますが,非常に損をしていると思います.抄録は論文のエッセンスです.査読者に限らず読者はまず抄録を読み,そして関心を引けば次に図表を見ます.そのうえで面白いと思えば論文全体を読んでくれます.その意味でも抄録は皆さんの伝えたいことを広く知ってもらうための重要な入り口なのです.論文の各部分を適当にコピーアンドペーストでつなげるだけの抄録にならないよう,十分気を付けてください.
Copyright © 2014, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.