特集 2025年に求められる病院経営のプロ
病床機能分化への対応―急性期大病院の立場より
相澤 孝夫
1
1社会医療法人財団慈泉会相澤病院
キーワード:
医療提供体制
,
病床機能分化
,
地域医療ビジョン
,
急性期病床
,
地域基幹大病院
Keyword:
医療提供体制
,
病床機能分化
,
地域医療ビジョン
,
急性期病床
,
地域基幹大病院
pp.103-107
発行日 2014年2月1日
Published Date 2014/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541102709
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
超高齢人口減少社会を迎えたわが国は,社会保障国民会議・社会保障改革国民会議が提案した2025年のあるべき医療提供体制の姿に向かって,2018年をめどに抜本的改革を行おうとしている.政府は病床区分上の一般病床において入院医療を提供している病院と病床の機能分化を図り,二次医療圏において効果的・効率的な急性期入院医療が行える体制を構築するとともに,生活圏域において激増する高齢者に特有な入院医療ニーズと増加する在宅医療に応じた適切な体制を構築することを目指している.
このため,政府は「持続可能な社会保障制度の確立を図るための改革の推進に関する法律案」を決議し,医療提供体制の改革を病床の機能分化・連携により推し進めようとしている.これを実効あるものとするために,病床機能に関する情報を都道府県に報告する制度を創設するとともに,必要な病床の適切な区分の設定による都道府県の地域医療ビジョンの策定と,これを実現するための都道府県の役割の強化などの措置を講ずるとしている.さらにこの機能分化と連携を推進するための新たな財政支援制度を創設することと診療報酬による適切な評価を併せて行うとしている.病床機能については,各病院が病棟ごとにその機能が高度急性期・急性期・回復期・慢性期のいずれに該当するかを自主的に判断して報告することになる.
Copyright © 2014, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.