特集 病院を取り巻く法環境
病院を取り巻く法律の実務
櫻井 正人
1
1元・社団法人国民健康保険中央会
キーワード:
第5次医療法改正
,
医師法
,
国民皆保険
,
診療報酬
,
医療税制
Keyword:
第5次医療法改正
,
医師法
,
国民皆保険
,
診療報酬
,
医療税制
pp.772-775
発行日 2010年10月1日
Published Date 2010/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541101794
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■病院を取り巻く法制度
病院における医療は医療法,医師法等の衛生法規の下で行われ,経済の面では基本的に公的医療保険制度によって賄われている.医療に関する基本的な法律である医療法は,累次の改正を経て医療提供体制の計画的な整備,医療の質の向上等を目指す性格を強めてきており,平成18年の第5次医療法改正(以下,第5次改正)では,医療計画の充実,医療情報の提供,医療安全の確保について大幅に規定が整備され,原則として平成19年4月から実施された.一方,公的医療保険制度は急速な少子高齢化と長期にわたる経済の低迷に直面し,国民皆保険の持続可能性を確保するため,4半世紀ぶりの大改正が医療法と同時に行われ,原則として平成20年4月から実施されたが,引き続き見直しの検討が行われている.
本稿では,病院の開設から運営,医療の提供において病院関係者が実務上対応しなければならないこれらの法制度の現状と課題について概観する.
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