特集 なぜ今,医療基本法なのか
医療基本法と医療現場の課題
田中 秀一
1
1読売新聞東京本社
キーワード:
医療提供体制
,
医療の質と安全
,
患者の権利
,
国民皆保険
Keyword:
医療提供体制
,
医療の質と安全
,
患者の権利
,
国民皆保険
pp.608-611
発行日 2013年8月1日
Published Date 2013/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541102583
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深刻な医師不足などによって,医療は危機に直面している.急速な少子高齢化や財政難に伴い,医療を取り巻く環境はさらに厳しくなることが予想され,国民皆保険制度など医療体制は将来も維持できるのかという懸念も強まっている.
ところが,医療に関する法律は医療法,医師法など数多いものの,それぞれ医療機関や医師の資格,義務などを定めた法規であって,現代医療が抱えている問題を包括的に解決するような法体系になっていない.国民が安心して医療を受けられるよう,これからの医療のあり方の全体像を提示し,医療体制を整備する拠り所となる「医療基本法」を制定することが必要なのではないか.
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