特集 医療IT化の行方
社会保障カードと国民電子私書箱構想
大山 永昭
1
1東京工業大学 像情報工学研究施設
キーワード:
社会保障カード
,
電子私書箱
,
ワンストップサービス
,
多目的カード
,
オンライン認証
Keyword:
社会保障カード
,
電子私書箱
,
ワンストップサービス
,
多目的カード
,
オンライン認証
pp.460-465
発行日 2009年6月1日
Published Date 2009/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541101464
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社会保障カードは,平成19年7月に出された政府・与党合意により公表された構想において,年金手帳,健康保険証,介護保険証を兼ねるカードとして,平成23年度を目途に発行するとされている.これを受けて厚生労働省は,平成19年8月に社会保障カード室を新設し,平成19年9月から社会保障カード(仮称)検討会を開催して,その実現手段等に関する検討を開始した.そしてこの検討会は,平成20年1月と10月に中間報告1,2)を公表し,社会保障カードの基本的な考え方と様々な仮定を設けたうえでの運用案等を示した.現在は,第3回目の中間とりまとめ作業を引き続き行っている.
一方,内閣官房では,機微な個人情報を電子的に本人に提供し,本人の意思で利活用できる仕掛けとなる電子私書箱と,引越し手続き等をワンストップで実現する次世代電子行政サービスの実現方策等を検討している.これらの取り組みは,社会保障カードの実用システムの最適化に大きく影響することが予想されるため,従来から相互に連携を図って推進することが肝要とされてきた.そのため,社会保障サービスでの利用を想定してきた電子私書箱(仮称)の利用を,次世代電子行政サービスに拡張することとなり,名前も国民電子私書箱(仮称)に変更された.
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