連載 鉄郎おじさんの町から病院や医療を見つめたら…・7
告知:物語を聴きとる能力の養成
鉄郎
1
1「おおぞら」いぞく塾
pp.366-367
発行日 2008年4月1日
Published Date 2008/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541101175
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鉄郎おじさんの一日大学教員
ある看護大学から,グリーフケアと病診連携の講義を頼まれた.現役の看護師さんたちが,緩和ケア認定看護師の受験資格を得るための講座である.生徒さんはほとんどがベテラン看護師さんということで,現場を知らない学生さんたちと向かい合うのとは違った期待を持って教室に向かった.鉄郎おじさんの一日大学教員である.
理論的なことは専門家がしてくださると思い,僕は「なまの声」,すなわち,自分の体験をベースに講義を展開することにした.クラスには僕以外にもう1人の教官(医師)がいて,コメントを出してくれる.
講義は午後からの3時間.眠くなる時間帯だが,居眠りする生徒さんは1人もいない.それどころか,目を輝かせて傾聴してくれた.授業で最も伝えたかったのは,「ショックの受けとめ方,医療者側と患者側のずれ」だった.
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