連載 医療動向フォーラム
■DPCの今後を予測する・2
日割り包括 vs 一入院包括―日本に合っているのはどちらか?
高橋 泰
1
1国際医療福祉大学医療経営管理学科
pp.786-787
発行日 2007年9月1日
Published Date 2007/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541101021
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●DPCを巡る今後の3つの議論
柳澤厚相は,2007年5月15日,経済財政諮問会議へDPC病院を現在の3倍の1,000か所まで増やす計画を示した.この計画の実施期間は,2008~12年度の5年間であり,現在360病院あるDPC実施病院を12年度にまでに1,000病院に増やすことを意味する.この場合,どのようにDPCの病院を絞り込むか,逆に非DPC病院をどのように扱うかなど,DPC 病棟と非DPC病棟の棲み分けや診療報酬のあり方など日本の急性期医療の全体像を決める必要がある.
中医協はすでに,2010年度以降のDPC病院の評価のあり方として調整係数の廃止と「新たな機能評価係数」の検討を課題として設定しており,今後の議論が注目される.また同時に厚生労働省内でも待望論が根強い一入院包括(DRG)が動き出し,日割り包括(DPC)から一入院包括(DRG)への移行の話が急速に進展するかもしれない.
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