連載 病院管理フォーラム
薬剤経済評価・3
薬剤経済学の臨床への応用①―重要な薬剤経済学用語解説
井上 忠夫
1
Tadao Inoue
1
1聖路加国際病院
pp.770-772
発行日 2004年9月1日
Published Date 2004/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541100888
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●薬剤経済学で使用される QALYs とは
Quality Adjusted Life Years (QALYs) とは,生活の質で調整した生存年で,生存年を患者の QOL(効用値)で重み付けして計算したものである.同じ生存年でも,その生活の過ごし方によって区別することができる.長期的な分析では最も一般的に使用される効果指標である.
完全な健康状態を1として,死亡を0としたスケールを各健康状態における QOL を効用値としてスコア化し,これと生存年を掛け合わせることによって,QOL と生存期間の両方を総合評価した単位である.例えば,効用値0.5の健康状態で10年間生存した場合には,0.5×10=5QALYs となる
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