連載 アーキテクチャー 保健・医療・福祉 第108回
公立南砺中央病院
三谷 恭一
1
1株式会社日本設計建築設計群チーフアーキテクト
pp.882-887
発行日 2003年10月1日
Published Date 2003/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541100707
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南砺地区
公立南砺中央病院は,富山県南砺地区の医療を担うために,新たに設置された病院である.この病院の事業主体は,広域連合という形式の地方公共団体で,病院を建設するために2町3村が参加して造った新たな自治体である.広域連合に参加した町村のうち,福光町,城端町,平村,上平村の2町2村が富山県に属し,白川村だけが岐阜県に属している.このような越境した広域連合はわが国では初めてのことで,山間地としての白川村の事情を考慮した結果,可能となった広域連合である.
そもそも,南砺地区には,城端町に90床の城端厚生病院があったが,老朽化と狭隘化が進み,病院機能としても南砺地区の医療を担うには心細いものであった.そこで,城端厚生病院を発展的に解消し,広域連合を設立,広域医療圏のニーズに応えられる新病院の建設となった.
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