特集 変革を迫られる大学病院
これからの病院の医師の確保と考課
大学病院としての工夫
安田 信彦
1,2
1学校法人慈恵大学
2東京慈恵会医科大学
pp.751-753
発行日 2003年9月1日
Published Date 2003/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541100679
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一般的に,大学の卒業生が企業に雇われると,「就職」したという.しかし,医学部の卒業生または医師が大学に雇われても,「就職」という言葉はあまり使わない.業界用語である「入局」が広く使われている.しかも,それは大学に「入局」するのではなく,講座あるいは医局に「入局」するのである.このことが表すように,講座の独立性が強く,今までは大学病院において,医師の適正配置や横断的診療が困難だった.しかし,最近では大学病院でも医師不足が生じている.これは,大学病院における医療の質の低下につながり,関連病院への医師派遣にも影響を及ぼす.本稿の中で,単科の私立医科大学の立場からこの問題を考えてみたい.
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