連載 病院管理フォーラム
事務長の病院マネジメントの課題 急性期病院の立場から・35
理想の医療の実現する舞台としての病院マネジメント(1)
野々山 尚毅
1
1医療法人社団北原脳神経外科病院
pp.145-147
発行日 2005年2月1日
Published Date 2005/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541100242
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北原脳神経外科病院は,東京都八王子市 [南多摩二次医療圏(人口:約130万人)] に位置する脳神経外科・リハビリテーション科を標榜する病床数100の専門病院である.当院は1995年に理事長である北原茂実が「脳卒中のフォーカスト・ファクトリー注)」を目指して設立した.当初から「世のため人のために,より良い医療をより安く」を経営理念として掲げており,2005年1月に創立10周年を迎えた.
現在,二次救急医療機関として年間約2,500台の救急車を受け入れている.また,年間の新入院患者は約1,200人であり,外来患者は1日約300人,内30人程度が新患である.
そもそも当院では,良質の医療は,人々が豊かで安心した生活を送るための社会生活の基礎であり,社会をより良い形に変えていく役割を担っていると考えている.このため,当院の経営においては,理想の医療の実践と組織の永続との両立が求められている.
本稿では三回にわたり,私たちの考える理想の医療を実現する舞台(当院)における取り組みの一部として,組織,教育,患者中心の医療の提供等を述べたいと思う(当院の掲げる理念には,もう一つ「日本の医療を輸出産業に育てる事に貢献する」があるが,本稿の趣旨を明確にするために今回は取り上げない).
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