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病院機能評価とは,第三者の立場の評価調査者が病院を訪問し,所定の評価項目に照らして病院組織の活動状況が適切かどうか評価することである.そして審査の結果,一定の水準以上であれば認定証を交付している.平成16年10月末現在で,全国の1,427病院に認定証が交付されている.病院機能評価の効果を確実なものにするためには,病院活動のスタンダードである「評価項目」が的確で妥当な内容でなければならない.そこで評価機構では,さまざまな医療環境の変化や法律・制度等の変更などに対応するために定期的に評価項目の改定作業を行っている.
これまでも,運用調査(平成7~8年)の評価項目 Ver.1.0から始まり,事業としてスタートした平成9年には Ver.2.0,平成11年には小改定を行い Ver.3.1と改定を行ってきた.平成14年には評価体系そのものを見直した大改定を行い,現在,統合版評価項目体系 Ver.4.0を運用している.そして Ver.4.0の約2年間の運用を踏まえたうえで,Ver.5.0への評価項目改定を予定しており,平成17年7月の訪問審査より適用することが決定している.
Ver.4.0から Ver.5.0への改定は,評価項目の重複を是正したり審査の実務上の手順との整合,あいまいな表現の見直しなど,これまでの運用の中で指摘されていた諸問題の見直しを図るもので,現状の評価枠組みは維持したままで,運用上の円滑性を高めることを目的とした小規模な改定といえる.したがって評価の内容や判断基準は,基本的に現行の Ver.4.0と変わっていない.しかしながら細かな点でいくつかの見直しがなされているので,その概要を紹介することにしたい.
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