特集 病院経営のプロをどう養成するか
医療経営の高度専門職業人を養成―四大学院講座の特徴 ●広島国際大学大学院 ●国際医療福祉大学大学院 ●九州大学大学院 ●慶應義塾大学大学院
河口 豊
1
,
高橋 泰
2
,
尾形 裕也
3
,
山内 慶太
4
1広島国際大学医療福祉学部医療経営学科
2国際医療福祉大学医療経営管理学科
3九州大学大学院医学研究院基礎医学部門医療経営・管理学
4慶應義塾大学大学院健康マネジメント研究科
pp.650-653
発行日 2005年8月1日
Published Date 2005/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541100061
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本学の大学院修士課程総合人間科学研究科医療経営学専攻は2003年4月に開設され,この3月に初めて卒業生を出した.本専攻の設置目的は高度専門職業人の養成であり,近い将来には博士後期課程を開設し,専門教育を担う研究・教育者育成を計画している.
■定員と学生の背景
入学定員は1学年5名,計10名であり,2005年4月20日現在の在学者数は2年14名,1年1名である.
学生の背景は,2年は社会人3名(医学部・文学部・音楽大卒,病院勤務者2名,高齢者施設勤務者1名),学内卒業者9名(卒後2年病院経験者1名,直進8名),他大学卒後2年病院経験者1名(経済学部),その他1名である.1年は学内卒業者1名(直進)のみであり,まだ入学希望者数は安定していない.病院勤務者あるいは病院勤務経験者がいると視点が重層的になり,他の学生に実社会での制度の運用の複雑さを知らしめることができる.逆に,種々の実社会の問題を整理できないことから,課題の所在を明確に切り出すことができずに十分理解できないこともあったりする.
このように多種の学生が在籍するため,医療経営の基本を修得していない場合がある.そこで知識の補完方法として関係の学部授業を受講させ(単位認定),基本的知識を身につけるよう指導している.
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