小児がんの知識

　1．人口動態からみた小児がん

　癌による15歳未満の小児の死亡数は最近では1200程度で成人のそれに比較すると，1％にも満たないが，他の小児の疾病が制圧されつつある中で小児の死因としてはつねに高い順位を占めており，不慮の事故に次いで死因の2位となっている．

　ただし，その死亡率は，最近，特に0-4歳での改善が顕著である．この年代では約20年前に比べて死亡率は半分になっている．今や小児の癌は，治る疾患になりつつあると言える．