追悼
砂原茂一先生を偲んで
矢谷 令子
1
1日本作業療法士協会
pp.536
発行日 1988年8月15日
Published Date 1988/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518104079
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思い出の軌跡を辿りますと,そこには50代後半の砂原先生が,日本初の第一回理学療法・作業療法学科の卒業生記念写真に,若々しくおさまっていらっしゃいます.
1963年に初めて理学療法士,作業療法士の養成校が発足するに当たり,砂原先生のおとりになられました役割の重要性,多難性は言及するに余り有ります.初校である国立療養所東京病院附属リハビリテーション学院の初代学院長,および厚生省内に設けられた当時の医務局医事課主催による医療関係者審議会理学療法士・作業療法士部会の初代部会長としてのご活躍は,いわば国内のこの道におけるパイオニアそのもののお仕事でありました.またこの理学療法,作業療法の教育はその教育体制を欧州に習い,その教育実施法は米国を範としWHOの派遣する米国の教師陣によって指導されたものでした.砂原先生はよくこのころの理学療法,作業療法の教育情況を「蘭学事始め」であると表現していらっしゃいました.
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