症例報告
多足趾移植による利き手側手指再建術後の一症例
中山 幸保
1
,
嶋田 誠一郎
1
,
佐々木 伸一
1
,
吉村 光生
2
,
井村 慎一
2
1福井医科大学附属病院
2福井医科大学整形外科
pp.327-330
発行日 1988年5月15日
Published Date 1988/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518104028
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
Ⅰ.初めに
多数指の欠損に対する手指再建方法の一つとして,機能的および美容的に良く,足の機能障害をほとんどきたさないことより足趾移植が利用されることがある8).足趾移植術後に実際の生活や仕事の場面に即した手としての機能向上を目的に作業療法が行われる.特に利き手側においては非利き手側に比べ書字動作や食事動作などのADLや,その他日常課題が多く,これらがより可能となることを目標に治療される.
今回,右示指・中指・環指の外傷性欠損例に対する3本の足趾移植による手指再建後の作業療法を行い,利き手機能の再獲得に成功したので報告する.
Copyright © 1988, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.