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特集 医療技術者教育
医療技術短期大学(部)の現状と課題
Education of Medical and Co-medical Professions: Colleges of Medical Technology and Nursing: Their Current Situation and Problems
佐藤 國雄
1
Kunio SATO
1
1文部省高等教育局医学教育課
1Medical Education Division, Ministry of Education, Science and Culture.
pp.210-215
発行日 1988年4月15日
Published Date 1988/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103997
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Ⅰ.短期大学発足の経緯と現状
1.短期大学の発足
1947年(昭和22年)3月,学校教育法が制定され,6・3・3・4制の新教育制度が実施されることとなった.この学制改革により,いわゆる新制大学は,多様な旧制の大学,高等学校,大学予科,専門学校,高等師範学校,師範学校,青年師範学校などを母体として新しい理念の下に昭和24年度から本格的に発足したのである.一方,新制大学への切り替えに際し,教員組織,施設・設備などが不充分のため四年制大学への転換が困難であった一部の旧制の専門学校などがあり,その救済という現実的な課題と父兄および学生の経済的な負担の軽減ならびに短期間における実務者養成の必要性などを背景として,文部省では,1949年(昭和24年)6月学校教育法の一部を改正し,暫定措置として修業年限2年または3年の大学を設け,これを短期大学と称することとしたのである.
したがって,短期大学は,当初,暫定的なものとして考えられていたため,学校教育法上の規定も四年制大学の修業年限の特例として扱われ,目的・性格もあいまいなものであり,当時の「短期大学設置基準」によると「短期大学は,高等学校の教育の上に2年または3年の実際的な専門職業に重きを置く大学教育を施し,よき社会人を育成することを目的とする.」とされていた.
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