--------------------
編集後記
奈良 勲
pp.652
発行日 1986年9月15日
Published Date 1986/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103645
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
スポーツをプレイする楽しみ,観る楽しみは人間がホモ・ルーデンス(遊戯人)としての性質を持っているからであろうか.スポーツを通して心身を鍛えたり,他人との交流を持つこともでき,スポーツは一種の文化とも言えるほど人間生活の中に入りこんでいる.しかし,激しい身体運動や高度な技術を要することが少なくないスポーツは外傷・障害の起因にもなる.よって,それらの予防やケアがおろそかになれば,スポーツへの復帰が困難になることさえある.元来,日本のスポーツ界は科学性に乏しく,練習法をはじめ,外傷・障害の予防やケアに対する認識が低かった.近年になりやっとその必要性が認められつつある.理学療法は,その特性からしてスポーツ医学の中でも重要な部分を占めることから,今後この方面にも大いに目を向けるべきであろう.
Copyright © 1986, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.